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【アーサーのポタリングレポート】第12回:浅間大社をスタート、富士のお茶所をポタリング

風景写真を撮っていると、あの電線邪魔だなとか思うことがあるのですが、日本の田舎の原風景を題材にしたアート作品でドーンと田んぼのど真ん中に高圧線や鉄塔が走っていて、なるほどそれも含めて日本の風景なんだなって考えさせられたことがあります。
こんにちは“孤高のポタライダー”アーサーです。

コース概要
日本のシンボル富士山のお膝元、富士宮にある浅間大社をスタートして東へ、大渕笹場というお茶畑を目指します。
その後、浅間と名の付く神社をいくつか巡ったり、富士宮焼きそばを食べたりのゆるっとポタリングです。

走行距離:23.00km
獲得高度:345m
所要時間:3.0時間(休憩含む)

富士山本宮浅間大社をスタート

富士宮駅からほど近くにある浅間大社。長野県にあるの浅間山は「あさま」と読むが、こちらは「せんげん」と読むのが正式です。
そして神社ではなく大社。大社というくらいだから大きな格の違う神社であります。
そんな富士山本宮浅間大社の近くの駐車場からスタートして最初に立ち寄ったのが静岡県富士山世界遺産センター。
富士山がユネスコの世界遺産に登録されたことに関連して作られたこちらの建物は、木材で作られた円錐形のオブジェが池に移ると富士山になるとのことなのです。

でもオブジェなんかではなく、建物前の池越しに本当の富士がリフレクションしてみられてこちらの方がやはり感動します。

富士山とお茶畑

浅間大社から東へ、市街地を抜けて、大きな国道を越えるとお茶畑がちらほら見えてきます。
富士から沼津にかけてのこの地域は静岡県内でも有数のお茶の産地です。
そう、富士山とお茶、まさに静岡の象徴ともいうべき2つのイコンが存在するエリアなのです。
そして今目指している大渕笹場は電線の入らない茶園越しの富士山撮影ポイントとして有名な場所です。
週末からの連日の雨が明けて、この日は気持ちいいいくらいのいい天気。ただ、富士山にかかる雲だけが気になります。

大渕笹場の手前の林の中で撮影。
柔らかい光の加減でネイビーの車両が綺麗に撮影できました。

林を抜けて大渕笹場へ、突然広がる視界に思わず、おぉっと声が出ました。
富士山と茶畑、これぞ静岡!しかし富士は雲隠れ。

大渕笹場には駐車場も完備されているので車で来ることもできます。
小さなお茶の売店や、撮影フレームなども用意されていて、すっかり観光地化しています。
客層はまさにインバウンドといった感じで8割くらいは海外の方といった感じでした。
浅間神社にも海外の方が多かったですけど、「外国人って本当に富士山が好きなんですね。」というのが体感できました。

3月の最終週ということで、この辺りも桜がちらほらと咲いている感じでしたが、お茶の方は新芽はまったく出ていないご様子。
5月の上旬には新茶の摘みとりが始まるとのことで、あともう少しすると、新茶の葉が出てきて、茶畑が一気に明るく萌葱色に変わるそうです。
そんなお話を聞きながら売店でお茶をいただき、雲隠れした富士を待つこと30分。
いっこうにお目見えする気配がないので大渕笹場を後にすることに。

今回、大渕笹場に行くことが最初に決めたことなので残念といえば残念なのですが、また別の機会の楽しみにしておきます。

縞模様の茶畑を発見!

気を取り直して次の目的地に向かって走ります。
富士山の裾のエリアなので、基本的に傾斜地で坂道も多いのですが、それほど急な坂もなくて全体的にゆるっと走れてポタリングが気持ちいい場所でした。

学校や公園、畑の脇などを走りながら偶然見つけたのが綺麗に縞模様になった茶畑。
近づいてみると、それぞれの茶畑の違いはわからないけど、離れてみると色が違う。

お茶畑は収穫以外にも定期的に刈り取りをして茶畑の形を整えるのですが、その際の茶刈り機の進行方向によって刈り取り面の向きが変わり光の加減で濃淡が違うように見えるそうです。

おみくじと桜、村山浅間神社

村山浅間神社は富士山世界文化遺産の構成資産の一つ。
かつては富士への登山道の基点として栄えた場所でもあります。

境内にいくつかある枝垂れ桜にはおみくじが結ばれていたりします。

開花状況は1分咲きといったところでしょうか?枝振りもいい感じで、満開になったらさぞ見事な景色でしょう。

本殿のない神社、山宮浅間神社

次に訪れたのが山宮浅間神社。スタート地点の富士山本宮浅間大社からまっすぐ富士山頂へ向けて登ってきたところに位置していて、かつてはここの山宮浅間神社が富士山岳信仰の中心地であって、その後、富士山本宮浅間大社に移転されたそうです。
この神社、富士山の山頂に向かって、石灯籠が並んだ細い参道がまっすぐに伸びているのが特徴的なのですが、その先にあるはずの本殿が存在しないというところもユニークな神社です。

参道から続く石段を登り切ったところにあるのは、四角く囲われた空間に木々が生えております。
ここは遥拝所(ようはいじょ)と呼ばれて、遠く離れた所から神仏などをはるかに拝むために設けられた場所になります。
そう、この場所から拝むのはもちろん富士山!なのですが、この時点でも御神体は雲隠れ中でした。残念。

でも先ほどの村山浅間神社といい、この場所の山宮浅間神社といい、世界遺産としての富士山を感じられるいい場所でした。
世界遺産にもいろいろな種類があって、富士山は自然遺産ではなくて文化遺産として登録されています。
これは富士山を含めた周辺の25箇所の構成資産で登録されており、山岳信仰としての富士山を遠くから拝む「遙拝(ようはい)」、ご神体である富士山に登る「登拝(とはい)」といった文化的な価値が認められているわけです。

立派な門構えが目印やまちゃん

ここから富士山本宮浅間大社まではまっすぐ下り坂が続きます。
お腹も減ってきて、そろそろ何かを口にしたい。富士宮ということで、そうB級グルメで一躍有名になった富士宮焼きそばを食べたい!
今回立ち寄ったのが山ちゃんというお店。大通りの裏にあるのであらかじめ調べておかないと辿り着けないかもしれませんが、何だか立派すぎる門構えが目印のお店です。
昼は食堂、夜は居酒屋といった感じの鉄板焼きのお店です。
80過ぎのおばあちゃんがひとりで切り盛りしていて、あれこれ話しながらサービスしてくれます。

目玉焼き乗せ富士宮やきそばとお好み焼き。
どちらもウスターのようなサラッとした辛口のソースを使っていて、焼きそばはシャキシャキのキャベツや紅生姜がアクセントになってモチモチの麺と合わさって美味しい焼きそばでした。
富士宮市内にはオレンジ色の富士宮焼きそばののぼりを見かけることができて、富士宮焼きそばを食べることができます。是非あなたのお気に入りの富士宮焼きそばを見つけてみてください。

こんこんと湧水している湧玉池

富士山本宮浅間大社に戻ってきて立ち寄ったのが湧玉池。

その名の通り、こんこんと水が湧き出てきております。富士山からの伏流水が溶岩の間から1日約20万トンも湧き出しているそうで、かつては富士登山者のみそぎに使われていたそうです。
おそらくですが、この湧玉池があったから、富士登山の起点となり、富士山本宮浅間大社ができたのではないでしょうか?
ちなみに富士山の八号目より上の土地は富士山本宮浅間大社が所有する私有地となっていて、古来より富士山に関する利権などの中心でもあったようです。

富士山とお茶のポタリングまとめ

富士山本宮浅間大社から始めたポタリングいかがでしたでしょうか?
最初の目的は大渕笹場でお茶畑を見ることだったのですが、世界遺産としての富士山を感じるためのポタリングになりました。
世界遺産としての富士山に関してはまだまだ、訪れるポイントが点在していて、数回に分けてポタリングするのも面白そうです。
今回のように富士山が雲隠れしてしまうようなこともあると思いますので何度か訪れて楽しみたい場所です。

今回の旅のお立ち寄りスポット

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