こんにちは。浜松Uターン移住4年目のコハルです。
怒涛の5月が終わったので、今がチャンス!とばかりにポタリングに行ってきました。
今回のテーマは紫陽花と牧場のアイス……のはずが、新しいクレープ屋さんと新しい本屋さんとの出会いもありました。
合計3時間、道草しながらゆるっとポタリングした日のレポートです。
コース概要
今回も、静岡県浜松市浜名区(旧浜北区)のプレ葉ウォーク浜北からスタート。
南南東にある「なかやす牧場」を目指しながら寄り道を楽しんだ。総走行距離:6.0km
所要時間:2時間50分(うち休憩2時間25分)
高低差:+25m / -30mRide with GPSより
道中の楽しみは紫陽花探しに決定!
今日は車でも行ったことのないエリアへ行く。およそ15分の道中、ただ漕ぐだけではつまらないなぁと思い、紫陽花を探しながら行くのはどうかと考えた。この街にどのくらいあの可憐でミステリアスな花があるのか、知りたくなった。桜の季節を逃したリベンジもしたい。
おなじみのスタート地点、プレ葉ウォーク浜北から出発。北浜小西交差点を右折し、広い通りを道沿いに進み南西方向へ。350m進んだら左折する……はずが、距離感覚がなさすぎて気づけば1kmほど進んでいたらしい。この時の私のメモには「横須賀西交差点で最初の紫陽花を発見。ピンク色だ」なんて悠長なメモが残っている。ヤマハ発動機の工場を見てようやく、変だなぁと感じてスマホを開いたけれど、時すでに遅し。とほほ。
なんとか軌道修正すべく地図を睨んでいたら、近くにピンが立っていることに気づいた。新しくできて気になっていたクレープ屋さんだ!
これも何かの縁だと思い、数十メートルしか離れていなかった「アツミクレープ」を目指した。
生地が主役のクレープ屋さん、アツミクレープへ

アツミクレープに近づくと、店の前に6人家族が待っていた。店内にも座ってクレープを待っている人たちがいる。予定になかった美味しいクレープとの出会いにうきうきしながら自転車を停めて、列に並んだ。
家族に「牧場を目指していたつもりが、どこかで道を間違えてクレープ屋さんについた。並んでる」とメッセージを送ると「ポタリングっぽくていいね!」と返ってきた。そうか、これはポタリングっぽいのか!道を間違えてポタリング失敗、アンバサダーなのに。レポート書きたいのに……とちょこっと凹んでいた気持ちが一気にもくもく膨らんだ。今、私は、ポタリングの醍醐味を味わっているぞ〜!!!
順番が来たので、中に入ってキッチンを眺めていると店主がお一人で1枚ずつ丁寧に焼いていた。美味しそうな香りに、ますます期待が高まる。店内は北欧ナチュラルというのか、白と木と灰色の色合いで、とても可愛い。

シナモンシュガークレープを注文した。380円。

店の外に出てすぐ、出来立てのクレープにかぶりついてみると、ほかほかな生地の香りと共にシナモンの濃い味が口いっぱいに広がった。ジャリジャリしているのはシュガーだろうか?とても美味しい。生地が主役のクレープ屋、と書かれているからシンプルな味を選んだつもりだったけど、もっと勇気を出して「生地だけ」(なんと260円!)にすべきだったかも。
一瞬で食べ終わり、次の目的地へ。と言っても、牧場ではない。アツミクレープに並んでる間に、気になる場所を見つけていたのだ。その名も「Favorite books L」。
お気に入りの本が並ぶ、Favorite books L

Favorite books Lはアツミクレープから北東へたったの260m。本来なら1分ほどの距離だけど、住宅街の中にあって、またちょっとぐるぐると迷った。中条西交差点でGoogleマップを見ながら、どっちが北だ……?と頭を捻る。目印になる建物を探そうと顔をあげたら、「Favorite books L」の看板を見つけた。手元ばっかり見ていて周りが見えてなかった。
Favorite books Lは、自宅の大きめの倉庫サイズのお店だ。行ったことないけれど、私の想像するアメリカのガレージはこんな感じ。白い外装に赤い扉、緑の看板がよく映えている。初めての個人書店。ためらう気持ちを「お気軽にお入りください」の手書き看板が背中を押してもらう。
お店に入ってすぐ左側に文庫と新書のコーナーがあった。見渡すと、奥には音楽関係の本や、哲学っぽい本もある。介護や障がいに関する知識の本のそばに漫画があるな、と思ったら、中村哲医師の伝記だった。絵本もしっかりスペースがとってあって、今でも覚えている懐かしいものがいくつも見つかった。私の理想の本棚が目の前に現れたみたいだった。
店内を物色するのに夢中で気が付かなかったけれど、店内には少し昔の音楽が流れていた。残念ながらアーティストもタイトルも分からなかったけれど、なんとなくビートルズを聞きたくなるような雰囲気の曲たちだった。
店主の後ろ側の壁には、大きな絵が飾ってあった。見覚えのあるタッチの絵だ。市内に住むアーティスト、HIKARUさんの作品ではないだろうか?5月中旬に個展を見に行って、思わず小さな作品を買ったほど、ちょっとしたファンなのだ。
店内をもう2周して本を数冊選んでレジへ向かった。お会計をしてもらいながら、飾られた絵について聞いてみるとHIKARUさんのものだという。やっぱり!私もHIKARUさんの絵が好きなんです、とスマートフォンの中の写真を見せた。それだけで、なぜだか少し通じ合った気持ちになる。

Favorite books Lについて聞いてみると、私が訪れた10日ほど前にオープンしたばかりだという。なんたる偶然。自転車で行ける距離にこんな好みの本屋ができたなんて、とても嬉しい。夜21時まで空いているというのもありがたい。
店内の撮影はまだNGということだったけれど、ご好意で外からの写真を撮らせていただいた。また来ます、と心の中で告げながら、見えてないところで深くお礼をして店を後にした。外に出ると時刻は14時30分。いい時間だ。3時のおやつに牧場の冷たいアイスクリームといきましょう。
神社と紫陽花
小松笠井線を西へ進み、なかやす牧場を目指す。田植え後の水の張られた田んぼを見て季節を感じる。お目当ての紫陽花はなかなか見つからない。テーマを水田にすべきだったか。途中、だだっ広い空間を見かけて、思わず写真を撮った。ジブリ映画に出てきそうだ。

途中、小さな神社があったので少し立ち寄ってお参りした。参拝を終えて、何気なく神社の周りを見ると見事な紫陽花が目に入った。ちょっとした奇跡を感じて、めちゃくちゃ嬉しい。
停めておいた相棒、DE01を手で押しながら紫陽花のそばによると、まるで王冠のようで可愛かった。でも、どなたかのおうちの紫陽花を勝手に写真に撮っていいものだろうか……。玄関の前でどう挨拶しようか悩んでいると、家主が庭へ出てくる音がした。思わず神社を振り返る。そんなに信心深くない私だけど、なにか偉大な奇跡を感じる。
おうちから出てきた素敵な初老の女性に、お庭の紫陽花があまりに可愛いから写真を撮って、インターネットに載せても良いですかとお聞きした。「いいけど、もう満開だったかいねえ」なんて言いながら見にきてくれた。
私が気に入った王冠みたいな紫陽花と、昔からよく見かける丸くなっている紫陽花は別の種類で、ここには3種類の紫陽花が咲いていると話してくれた。紫陽花に種類があることも知らなかったので、驚いた。なんとも素敵なおばあさんだった。たくさん写真を撮らせていただいたので、一部をご紹介。

素敵な紫陽花とおばあさまに出会えてうきうきしながら南へ進んでいたら、風に乗って牧場の香りがしてきた。近い!思わずギアを変えてぐいぐい進んだ。ついに到着。本日の目的地、なかやす牧場だ!
牧場で食べるジェラート、最高です。

なかやす牧場では牛を飼育しているだけではなく、牧場牛のフレッシュな牛乳を使って作ったスイーツを販売している。


このスイーツが美味しくて、地域では有名らしい。
店の外には大きなテーブル1つと、小さめのテーブルが3つ並んでいるが、すでに満席。この日の最高気温は25.2℃。アイス日和だもんね。私は定番、塩ミルクを注文!カップでシングル460円。

塩のおかげで甘味が引き立っている。ミルクはもちろん濃厚だ。冷たい甘さがたまらなく美味しい。ありがとう牛さん!
ジェラート、というとシャーベットのようにさっぱりした味のイメージだったが、なかやす牧場のジェラートは違った。これは家族にも食べてほしい。聞いてみると、プリンやカップアイスは持ち帰れるが、私が食べたジェラートは持ち帰れないそうだ。ううむ、このジェラートの美味しさを独り占めするとバチが当たりそうだ。家族に電話して、車で来てもらうことにした。

「そう、折り畳み自転車ならね」
やってきた家族も、美味しいジェラートに感激していた。まるでお店の人みたいに「そうでしょうとも」と自慢する。あまりに暑いので、そのまま帰りは車に乗って帰ることにした。こういう決断ができるところも、折りたたみのいいところだ。軽自動車の荷台にもばっちり乗る。

最後にお気に入りのコーヒー屋さん、ビロードコーヒーにも寄った。コーヒーが美味しいのはもちろん、店主の人柄に惹かれてついつい寄りたくなるお店だ。今回はルワンダをアイスで注文した。口の中の変化が楽しくて後味も良いので、ポタリングした後にとてもちょうど良かった。家から8km。いつかここにもポタリングで来たい。
寒くなるまでに自分で美味しくコーヒーを淹れられるようになって、外でコーヒータイムしてみるのもいいな、と相変わらず妄想ばかり広げながら、淹れたての美味しいアイスコーヒーをごくごく飲んだ。

気ままな自転車散歩、してみませんか。
自転車散歩という意味をもつポタリングには「迷子」なんて言葉は似合わない。進んでみたければ進み、食べてみたければ食べるのが大満喫のための秘訣かもしれない。
本文には書かなかったけれど、これまで漕ぎ始めるとすぐに痛くなっていた足の付け根の痛みがだいぶ改善された。某ホットヨガに1ヶ月通ったおかげでガチガチだった股関節が少しは柔らかくなったからかもしれない。痛みが原因で自転車が遠のいてしまっている方は、1ヶ月ほど柔軟をしてみると良いかも。一緒に頑張りましょう。
今回のお立ち寄りスポット
- アツミクレープ
- favorite books L
- なかやす牧場
※地方発送もできるらしい。おすすめです。 - ビロードコーヒー