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【コハルのゆるポタ!】第4回:ハマ イチ/ サンジュウ

浜松・浜名湖のサイクリングルート「ハマイチ」。

浜名湖は、1957年に第1回全国サイクリングラリー開催地が行われた場所で、伝統的なサイクリングの地です。浜名湖を1周する「ハマイチ」は、有名な「琵琶湖1周(ビワイチ)」や「伊豆半島一周(伊豆いち)」と共に日本7大1周のひとつにも数えられるそうです。

これら名だたるコースのなかでも、ハマイチは距離が短く高低差も大きすぎないので、初心者にも比較的走りやすいコースとして知られています。

私の住む浜松市のサイクリストたちは皆、最初の関門としてハマイチ完走を目指す……のだとか。このたびついに、その憧れのルート(の一部)を相棒DE01と走ってみました!

コース概要

ハマイチは1周約65㎞の自転車道。高低差が少なく、湖畔の波打ち際を走れると人気のコースです。
コース東側の内山海岸から村櫛海岸までのルートを3kmほど走ってみました。

総走行距離:およそ4.2 km(ハマイチの1/30程度)
所要時間:30分ほど
高低差:+3m / -6m

Ride with GPSより

スタートは浜名湖の「内山海岸」

まずはコースのメインとなる浜名湖についておさらい。

湖という名前なのに、浜名湖からは潮を含んだ海のような香りがしている。浜名湖は海水と淡水の中間の塩分をもっている「汽水湖」という種類の湖。汽水湖は北海道に多く、関東以西の太平洋側には浜名湖しかないそうだ。

浜名湖の西側、内山海岸にあるHamanako Camp Field Asovivaからポタリングをスタート。この内山海岸はウインドサーフィンが盛んらしい。ウインドサーフィンって、風と波の力だけで進んでいるんだろうか?涼しげにスイスイ進む様子を信じられない気持ちで見つめた。浜名湖はウインドサーフィンの日本のプロツアーが行われることもあるほど有名なスポットらしい。地元が聖地になっているなんて知らなかったな。

この道は浜名湖周遊自転車道という名前が付いている。

北東に向かうと、温泉のある舘山寺エリア。ロープウェイあり、美味しい鰻屋さんありと、浜松でも人気の観光地だ。

でもここで、いつものちょっとした反抗心がむくむくと起き上がった。あまり人が行っていないところこそ、行ってみたら発見がありそうじゃないか?

Hamanako Camp Field Asovivaのオーナーさんにもキャンプ場の南西方向がキレイだと教えてもらったので、迷わず自転車を南西に向けた。

浜名湖沿いをポタリング

全身に潮を含んだ風を受けると、まるで海沿いを走っているような気分になる。

これまでずっと街中をポタリングしていたので、水辺の景色はとても新鮮だ。田んぼの間を走り抜けるのとはまた違った爽快感がある。右を見ると、こんな景色。

水面がキラキラと輝いている。

浜名湖の向こう側の景色が見えた。一周する人は、あそこまで行くんだろうか?タフなサイクリストの楽しみを少しだけ想像してみる。ゆったりのんびりが大好きだけど、涼しくなってきたら一度遠くへ行ってみようかな。

私がこの道をポタリングしたのは7月下旬の土曜日。道は空いていたのでとても走りやすかった。たまにランニング中の人とすれ違うくらい。自転車の速度を落とすとグラグラして実はまだちょっと怖いので、人が少ないのは正直ありがたい。

欄干には10羽ほどの鳥がいた。鳥の種類はわからない。波の音の間に鳥の鳴き声が聞こえてきて、とても楽しい。なんというか、とてもサイクリングっぽい。

海沿いの道では片側はずっと同じ景色が続く。飽き性の自分は、どんどん景色が変わる街中ポタリングの方が好きかと思っていた。けど、そんなことはなかった。いろんな自然の奇跡が重なって、毎秒ごとに様子が変わっていく。

さっきのキャンプ場で夕陽を見るために、そろそろ戻らねば。15分ほど走ったところでUターンした。

私を恐れて一度飛び去った鳥たちが戻ってきている。驚かさないようにそろりそろりと近づいていく。近くで鳥の種類を確かめたかったけれど、また飛び立ってしまった。穏やかな午後の時間を邪魔してごめんと思いながら通り過ぎる。

さっき通ったばかりの道でも、左右の景色が違うだけで新鮮に見えるのも自然の不思議だ。行きと同じくパシャパシャと写真を撮りながら、スタート地点のHamanako Camp Field Asovivaに戻った。

気がつけば、スタートする前よりも、浜名湖を1周してみたい気持ちが増えていた。

チェアリング!!!

今回のポタリングでは小さな楽しみを用意していた。チェアリングだ。

SWEN浜松店で買ったばかりのタープをキャンプ場に張っていく。(オーナーさん、ご協力ありがとうございました!)。さらにタープの下に、これまた買ったばかりの椅子を置く。簡単アウトドアセットの完成だ。

こうして外で椅子を置いてゆっくりすることを「チェアリング」と呼ぶらしい。夕日に間に合ったので、椅子に座って太陽が浜名湖に沈んでいくのを見つめた。

ゆったりしたソファの上で愛犬の匂いを嗅ぎがらゴロゴロするのが大好きだけど、こうして変わりゆく景色を見るのも案外悪くない。秋には、美味しいおやつと、お気に入りの飲み物を添えて、気に入った景色を見ながら楽しんでみてもいいな。

まとめ。1周できなくたって、楽しいのだ。

ハマイチと呼ぶからには1周できる体力がつくまでは行くべきではないと、思い込んでいた。こんな綺麗な景色が見られる場所がそばにあるのに、もったいのないことをした。

もちろん1周すれば達成感もあるし、色々な景色も見られるし、できるに越したことはないのだろうけど。こちらは自転車散歩なのだと割り切って、サイクリングコースの美味しいとこだけつまみ食いしてみて良かったと思っている。

一部だけでも走ってみたことで、1周してみたい気持ちが増したから。

帰り道、舘山寺町の夏まつりの手筒花火を見ることができた。浜名湖の魅力を存分に楽しめた。

ありがとう浜名湖。また来るよ。

今回のお立ち寄りスポット

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