いつかしまなみ海道・ゆめしま海道でポタリングをしてみたいと夢見ている。しまなみ海道・ゆめしま海道は、私がポタリング文化と楽しみを知った原点でもある。また海を見ながらポタリングして、ドルチェでジェラートを食べたり、カフェオレ大福を食べたり、橋で渡れるようになった岩城島に訪れたりしたいのだ。
ぷくぷく夢は膨らむけれど、現実は厳しい。ポタリングしたい地までDE01を運ばなくちゃならない。そのためにはクリアしなくてはならない問題が山積みだ。たとえば新幹線の駅まで、どうやって行くのが良いんだろう?私鉄で行くか、車で送ってもらうか、はたまたタクシーを呼ぶか。新幹線の中でのマナーは?持ち込みには料金がかかるのかな?分からないことだらけだ。
ちょうど大阪に帰省する予定があったので、大阪からの帰りに練習がてら相棒のDE01を輪行してみることにした。
輪行とは?
デジタル大辞林
遠方でサイクリングを楽しむために、自転車を分解して専用の袋に入れ、鉄道やバスなどの公共機関に持ち込んで目的地まで移動すること。
DE01を輪行バッグに入れるのは楽勝だぜ!
JR東海のHPによると、自転車は手回り品として無料で新幹線の車内に持ち込むことができる。ただし、折りたたむか解体するかして、専用袋に入れなくちゃならない。
携帯できる荷物で、タテ・ヨコ・高さの合計が250センチ(長さは2メートルまで)以内、重さが30キロ以内のものを2個まで持ち込むことができます。(ただし、傘、つえ、ハンドバックなど身の回り品は個数に数えません。)※スポーツ用品、楽器、娯楽用品などは、長さの制限を超える場合であっても、車内で立てて携帯できるものは持ち込むことができます(専用の袋、ケースなどに収納するようにしてください)。
JR東海
初めての輪行にちょっとビビってる私。実家から新大阪駅までは、なるべく無理をしたくない。当日やるべきことを減らしておきたくて、出発前日に持ち込み準備を済ませておくことにした。
輪行用の袋(以下、輪行バッグ)はDaytona Mobility公式のものを使った。
説明書に従ってバッグに入れていく。
まずは袋を広げ、中心に折りたたんだDE01を置く。この袋内側にある異素材の部分にポール(正確には、シートポストのエンド)が来るように立てる。
次に、この2つの固定ベルトとショルダーベルトをDE01に装着していく。どこにでも付けて良いのではなく、それぞれ装着位置が決まっている。
短い固定ベルトはここ、折り曲げる部分。
長い固定ベルトでタイヤ同士も繋ぐ。
ショルダーベルトは、袋の穴から差し込んで短い固定ベルトのフックに繋ぐ。
で、袋を閉じる。完成!
説明動画を見直しながら、えっさほいさと作業していった。超不器用なわたしでも10分ほどしかかからなかった。慣れたら数分で袋に入れられるようになりそうだ。
輪行バッグを持ち上げてみるとなかなか重い。ショルダーがあるから少し楽だけれど、かさ張る荷物を同時に運ぶのは難しそうだ。両手を使うかもしれないから、当日のもう一つのカバンはリュックに決定。
さらになるべく重さを分散させようと、バッテリーを取り外してリュックに入れてみた。これだけでも軽くなった。
駅まで1km弱の道のりを歩くつもりだったけれど、ちょっと無理そう。真夏だし。他に荷物あるし。電車に乗った後、新大阪駅までは乗り換えもあるし。諦めてタクシーを呼ぶことにした。
DE01を初輪行!最大の敵はまさかの駅構内
新幹線の座席も予約しなければ。サイクリストの大先輩たちのブログを読み漁り、他の乗客にご迷惑をおかけせずに済む、新幹線内での過ごし方を調査する。
車両の先頭席、または最後部席は「特大荷物用スペース付き座席」と呼ばれる席種で、この席を予約すればDE01を置くスペースを確保できそうだった。DE01を座席の後ろに置いておきたいので、最後部席を予約した。これで準備万端だ。
当日朝!タクシーから降りて新大阪駅に到着。体力は満タンだ。DE01を新幹線に乗せるってだけなのに、なんだか冒険みたいでドキドキする。
新大阪駅の構内では、DE01を抱えて歩いた。肩に引っ掛けるだけで歩くと肩への負担が不安だったので、手で袋の外からDE01のフレームを掴んで歩いた。腕がもう少し長ければ、余裕で抱えられそう。だけども私には少々でかいので、取り回しがちょっとたいへん。
お土産コーナーに行くといろんな人に当たりそうだったので、待合室で新幹線の時間までの時間を潰した。トイレに行こうとして、DE01を抱えて小さな個室に入るのは不可能だと気づいた。とはいえ、待合室に置いておくのも怖いし、迷惑になるだろう。(サイクリストの先輩たちはどうしてるんだろう?)諦めて、モバイルオーダーをしたフラペチーノを飲みながらぼんやりした。空港みたいに、大きなカートを借りられたらいいのになぁ。
発車15分前。新幹線に乗るための列には並ばず、外れたところで待機した。乗り込むときにもたつくことを予想して、1番最後に乗り込んだ。なんとか自分とDE01を運び込み、ホッと一息。なんとか大阪を出ることはできたようだ。
さっそく、車両の最後部にある特大荷物用スペースにDE01を置いてみた。
スペースには結構余裕がある。固定は出来なさそうだったので、ポール(シートポストのエンド)を使って立たせた。傾いてしまわないか心配したけれど、新大阪〜浜松の移動では、一度も倒れることもなかった。乗車中ずっと輪行バッグを支えるのは大変だなぁと心配していたので、スペースに置いたままにできるのはありがたかった。
一緒に乗車さえしてしまえば、あとは楽々だと知ったのが今回の1番の収穫かもしれない。
初輪行は成功に終わった!感想は……
そんなこんなでどうにか新幹線での輪行が完了した。正直に言おう。大変だった……。
新幹線での移動自体は大変ではなかった。特大荷物用スペースの予約さえできていれば、あとは座っておくだけだ。
大変だったのは、駅構内での移動。人にぶつからないように、嵩張るものを持ち歩くのはなかなか骨が折れた。
つまり、今後、DE01と一緒にどこか遠くへ行きたいなら「乗り換え回数は最低限」「歩きの移動も最小限」「荷物はなるべく背負う」を重視してプランを立てるのが良さそう。いい練習になった。
これを読んでくださるDaytona Mobilityの素晴らしい開発陣の皆様が、か弱い女子がDE01を持ち運ぶ秘策(カスタムor品種改良)を提案してくださることを期待して、今回のミニレポートは終わることにする。
後日談
本当に、Daytona Mobilityの素晴らしい開発陣の方からご連絡をいただいた。
「輪行に最適な列車はローカル線ですね。天浜線(天竜浜名湖線)もそうですが、駅の入り口からホームまで10mくらい。
輪行袋に入れて歩く距離は極力減らしたいですよね。川根の大井川鉄道も輪行しやすかったです。
(中略)
「もし10㎏以下の車重で作れたら輪行にはとても良いですね。」