ある冬の朝、ポタリングに行こうとすると、タイヤの空気が抜けていました。こないだ入れたばっかりだったのになぁと不思議に思いながら空気を入れ……数日後、また空気が抜けていることに気がつきました。何かがおかしい。今回のブログは、気がつけば空気が抜けていた話を取り上げます。
現象:1日かけてゆっくり空気が抜けている

空気を入れて数日経った日に、空気が抜けていった方のタイヤを指でぎゅっと押してみた。握力20を切っている非力な私の力でも、こんなにも凹む。やっぱり変だ。

問題なかった前輪はこんな感じ。明らかに後輪だけ空気が抜けているみたい。

DE01に乗っていて、パンクしたのだろうか。まったく覚えがないけれど。パンクして気づかないなんてこと、あるのだろうか?
原因は謎のまま、まずはいちばん近くの自転車屋さんにDE01を持って行った。後輪を見てほしいと伝えると「お店で取り扱っていない電動自転車は、タイヤを外しての点検や修理を引き受けられない」とのこと。がーん。調べてから行けば良かった。
家に帰ってインターネットで近くの対応してくれそうなお店を探そうと思ったけど、いや待てよと思いついた。自転車が趣味の人たちはよく自分で修理してると聞くし、原因によっては私でもなんとかできるかもしれない。
検索してみると、いくつかの自転車屋さんのブログがヒットした。どうやら1日かけて空気が抜ける現象自体は珍しいことではなく、いくつかの原因が考えられるらしい。めちゃくちゃ小さな穴が空いている「スローパンク」、虫ゴムと呼ばれるパーツの劣化、バルブの緩み。ふむ。
タイヤのチューブは英式、仏式、米式の3種類があるけれど、DE01は米式。スローパンクも、虫ゴム劣化も、バルブも緩みも、米式のチューブでも起きるみたいだった。
空気入れの穴の中に原因がある可能性が高そうなので、見よう見まねで外してみたところ……うーん、全くわからない。

虫ゴムなるパーツを取り出そうと中の軸(バルブコア)を少しいじくってみたけれど、うんともすんともいわない。ブログではあんなに簡単そうだったのに。やはりプロに任せよう。
DE01の修理対応が可能なお店を探したところ、サンストリート浜北にある「サイクルベースあさひ」さんを見つけた。今度は事前に電話して、対応してくれるとの確認が取れた。よかった。
プロに点検してもらうことにした。

お店で店員さんに状況を話すと、すぐにタイヤを外して点検を始めてくれた。

水の中にチューブをつけている。もしどこかに穴があいていれば、水の様子を見ればわかるんだって。「水調べ」という名前の点検だとか。へええ。

冷たい水の中で頑張ってくれたけれど、どうにも穴は見つからない。チューブのどこかに穴や裂け目があるわけではなさそう。店員さんは首をひねっている。もしかして、と黒い不安が胸の中を広がる。昨日私が触っちゃダメなところを触ったから、通常ありえないところが壊れてしまったとか……?
もう一周チューブを確認してくれると言う優しい店員さん。これ以上黙っておくことは無理だと思い、自分で点検してみようとバルブコアをピンセットでいじってしまったことを白状した。
私の告白を元に店員さんが空気入れ付近を重点的に水調べしてくれた。
するとどうでしょう。空気が思いっきり抜けていく。

とても怪しい。
念の為、チューブをもう一周したけれど、他の箇所から空気は漏れない。名探偵からトリックの推理を聞き続ける犯人の気分を味わってしまった。

専門の道具で空気入れの中の軸(バルブコア)を引っ張ってみたところ、原因が出てきた。
これです。

ネジがあらぬ方向に伸びていて、本来の形とは違う形になってしまっている。店員さんの視線が突き刺さる。いてててて……。
虫ゴム劣化×素人作業でこんなことに……
「でもっ、私がバルブコアを触る前からっ!空気は徐々に抜けてたんですっ!」
手のひらにべとべとした汗をかきながら身の潔白を証明しようとする情けない私。引導を渡したのは私だけど、最初からおかしかったんです!
優しすぎる店員さんも納得してくれた。そして、これまでの様子から、おそらくこういうことなのではないかという仮説が出来上がった。
まず経年劣化でこのバルブが弱っていた。1日かけて空気が抜けていたのはこのせい。※本来ならここでチューブ交換すべき
ピンセットをねじこんで無理にパーツを外そうとしたため、バルブコアが完全に壊れてしまった。Q.E.D.(証明終了)
構造も理解していないのに、なんとなくでいじくってはいけない。良い教訓になりました。
今回の最終的な対応としてはチューブごとの交換となりました。
チューブの在庫がなかったため、当日中の修理交換はできず。3日後に作業が完了したとの連絡がありました。費用は3,740円。(2025/01現在、価格は今回の事例の場合の目安額です。)
今回のまとめと反省
空気が徐々に抜ける現象は特に珍しいことではありませんでした。不器用さんや素人さん、知識不足さんは、(余計なことをせずに)お店に持っていくのが吉。
ただし、これからどんどん長距離のライドにも挑戦したい方は、簡単な修理ができるようになっておくと良いでしょう。きちんとした工具を揃えた上で、自分で対処してみてもいいかもしれません。(少なくとも自宅にあるピンセットで無理にパーツを引っ張ってみる、なんて無謀なことはしちゃダメ!)
今回行ったサイクルベースあさひサンストリート浜北店さんは、自転車メンテナンス工具等(ポンプ、レンチなど)を無料貸出してくれる「バイシクルピット」の認定施設。浜北エリアでのポタリング中に何かあったら、訪れてみると良いでしょう。本格的なスポーツバイクから電動自転車、子供用自転車も揃っていました。
サンストリート浜北にはカフェやレストランはもちろん映画館やお風呂屋さんも入っているので、ちょっとくらいの待ち時間なら、手持ち無沙汰になる心配もゼロ!親切な店員さんが多かったので、また何かあったら気軽に相談に行きたいなと思えるお店でした。
サイクルベースあさひサンストリート浜北店の皆様、今回は修理とご協力ありがとうございました!(この投稿はプロモーションを含みません)